ヒト脂肪細胞は培養技術の進歩により、無血清状態、かつ、抗生物質を含有せず培養が可能になりました。
脂肪細胞は中性脂肪の他に、タンパク質、成長因子を産生する働きがあります。
また、脂肪細胞は皮膚細胞を保護する働きがあり、皮膚細胞が障害を受けた場合には、脂肪細胞は抗炎症因子を放出して皮膚細胞を保護します。
さらに、皮膚細胞のターンオーバーを活性化する複数の成長因子を放出して皮膚細胞を増殖させます。さて、ヒト脂肪細胞は培養技術の進歩により無血清状態、かつ、抗生物質を含有しない状態で培養できるようになりました。ヒト脂肪細胞順化培養液エキスとして化粧品原料になりました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスはヒト皮膚表皮細胞を増殖させました。
その働きはEGFよりも優れていました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスによるSCF受容体活性化作用についてヒト皮膚表皮細胞を用いた受容体測定法(BIACOA法)により測定しました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスはSCF受容体の活性を高めました。
その働きはEGFよりも優れていました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスはヒト皮膚線維芽細胞を増殖させました。
その働きはFGFよりも優れていました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスはヒト メラニン細胞を抑制させました。
その働きはアルブチンよりも優れていました。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスはヒト由来チロシナーゼ活性を抑制させました。
その働きはアルブチンよりも優れていました。